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コンクリート構造物の調査・診断

コンクリートに生じたひび割れ等の変状及び劣化現象を、状況に応じて様々な手法を組み合わせて調査・診断致します。

外観目視調査

 コンクリート構造物に生じた異常や劣化等を、調査・観察し、現状を把握します。
 コンクリート構造物の劣化が進むと、躯体表面に変状が現れる事が多く、劣化原因推定の重要な情報となります。
 設計図書等により、構造物の概略を把握し、目視及び点検ハンマー、クラックスケール等を用いて躯体に生じた変状を確認、記録します。
 調査によって得られたデータを図面化し、その他調査結果も踏まえ、ひび割れの発生原因やその他変状の劣化状況の評価、補修工法等の選定等の検討もします。

ひび割れ深さ測定

 超音波や衝撃弾性波を利用し、コンクリートに生じたひび割れ深さを測定します。
 測定方法には、Tc-To法、BS法、直角回折波法等があります。直角回析波法によるひび割れ深さ測定においては、音速を必要とせず計算無しに推定する事ができる等、各測定方法
には特徴があり、測定状況に応じて選択したり、複数の手法でデータを取る等して、測定精度を向上させます。

コンクリート部材厚さ調査

 コンクリート部材厚さを、超音波試験や衝撃弾性波試験により推定します。
 様々な調査手法がある中、低周波超音波トモグラフィーによる手法が最も良く確認できる事から、低周波超音波トモグラフィーによる測定を推奨しています。

コンクリート内部探査(超音波試験)

 人間が普通に聞くことが出来る音(可聴音)の範囲は、「音の高さ」周波数で20Hz~20kHzです。
 超音波は、人間に聞こえない20kHz以上の周波数の音を言います。 周波数が高い事で、色々な「すごい」特徴が出てきます。例えば、直進性が増したり、一部にエネルギーを集中しやすくなったり。この様な性質を利用し、普通の音波では不可能な技術的応用が、工業や医療など色々な分野で行われています。
 超音波(縦波)の伝播速度とコンクリートの品質は、速度が速い程品質が良くなる関係性があります。
コンクリート超音波伝播速度を測定して変状箇所のコンクリートの品質を確認します。

コンクリート内部探査(衝撃弾性波試験)

 衝撃弾性波法は、打音法の一種で、ハンマ打撃で弾性波を発生させる方法です。打撃できるものや、打撃できるものを介すことにより、様々なものに利用可能で、コクリート、石材、地中埋設物など広範囲にわたる非破壊検査に適用されています。
 健全なコンクリートの多重反射の振動数(f)を測定すると、コンクリートの厚さ(D)にあたる振動数が卓越します。コンクリート内部に空洞等がある場合、衝撃弾性波はこの部分で反射して戻るもの、空洞を透過して他方の端面で反射しても戻るもの、空洞を回り込んで他方の端面で反射して戻るもの等が生じる事から、多重反射の振動数(f) は、コンクリートの厚さ(D)で卓越しない事が考えられます。
 この多重反射の振動数を確認することにより、コンクリート内部空洞、ひび割れ等の状況を推測します。

コンクリート内部探査(超音波トモグラフィ)

 低周波超音波トモグラフィー(A1040 MIRA)は、超音波横波の発振と反射波の検知を高速で切り替えながら行う事で、多数の超音波の送受信を瞬時に行い、得られたエコーを本体の解析ソフトで内部コンクリートの状況を可視画像化する事ができます。
 低周波超音波トモグラフィーにより得られた画像から、躯体内の空洞の有無を確認したり、定位置に配置された探触子の距離と伝播時間から表層の伝播音速を測定し、コンクリートの劣化状況を確認する事ができます。

埋設物探査(鉄筋探査)

 躯体コンクリート内の埋設管や鉄筋位置、これらの数量、かぶり厚さ等を調査します。
 コンクリート打設後の配筋状態の確認、既存コンクリート構造物の構造安全確認、補修計画の立案に必要な鉄筋の配筋状況確認、コア抜き、アンカー施工のための鉄筋位置把握等に用いられます。
 また、可視化した画像により、開口補強筋等の斜筋の確認等も可能です。
 探査方法には、電磁波レーダ法と電磁誘導法があり、探査条件に応じてこれらを使い分けます。

圧縮強度試験

 コンクリート構造物は、コンクリートの圧縮強度を基に設計が行われており、躯体コンクリートから試験体を採取し試験することで、設計で定めた圧縮強度が確保されているか確認を行うことが可能です。
 圧縮強度は中性化の進行や塩化物の浸透など、劣化のしやすさと関係があり、コンクリートの状態を把握する上で圧縮強度を測定する事は極めて重要です。通常、試験体の採取では直径10cm程度の試験体を躯体から採取しますが、弊社では直径2.5cmの小径コアを採取して行うソフトコアリングシステムよる試験も可能です。
 また近年では、この様な破壊試験にて圧縮強度を確認する方法の他に、反発度や超音波及び衝撃弾性波等を利用した非破壊試験による試験方法も確立して来ており、これらに対応しております。

中性化試験

 中性化は、コンクリート中の水酸化カルシウムが大気中の二酸化炭素と反応し、炭酸カルシウムに変化することによって起こります。コンクリートが徐々に中性化して鉄筋位置まで達すると、鉄筋を保護している被膜が破壊され、鉄筋が腐食しやすくなってしまいます。
このため中性化深さ調査ではコンクリートコアによるサンプル採取や、はつりにより中性化深さの測定を行い、中性化の進行状況を調査します。
 弊社では小径コアやドリル法により中性化深さ試験を行っています。

はつり調査

 かぶりコンクリートをはつり取って内部鉄筋を露出させ、かぶりコンクリート厚・鉄筋径・中性化深さ・鉄筋腐食度を調査します。

塩化物量の分析

 鉄筋はコンクリートのアルカリ性によって保護されており、中性化が進行しない限り鉄筋は腐食しにくい環境にあります。しかし、コンクリート中に多量の塩化物を含んでいると、塩化物イオンの作用により鉄筋の被膜が破壊され、中性化を待たずして鉄筋に腐食が生じてしまいます。一般的に塩害による鉄筋腐食は十数年と短い期間で進行する場合が多く、劣化による損傷が著しいため、建替えをしなくてはならない場合もあります。
 コンクリート中に含まれる塩化物は、建てられた時からコンクリートに混入している場合と、海水等によりコンクリート表面から塩化物が浸透する場合とがあります。塩害によるコンクリート構造物の調査では、深さ方向の塩化物濃度を分析し、鉄筋の発錆限界である塩化物濃度が、コンクリート部材のどの位置にあるのか、また塩化物による鉄筋腐食がどの程度進行しているかを把握し、補修設計の資料を収集することが重要で、弊社では小径コアやドリル法に資料をサンプリングし分析を行なっています。

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